2020年8月4日火曜日

3日、スイス・ジュネーブの世界保健機関(WHO)本部で記者会見するテドロス・アダノム事務局長=国連のインターネット放送UNWebTVの映像から© 朝日新聞社 3日、スイス・ジュネーブの世界保健機関(WHO)本部で記者会見するテドロス・アダノム事務局長=国連のインターネット放送UNWebTVの映像から  世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は3日の記者会見で、新型コロナウイルスの起源とヒトへの感染経路をめぐる国際調査のために中国入りしていた先遣隊が「任務を終えた」として、今後、WHOが中国を含む世界の専門家からなる調査団を率いて「武漢で疫学的な研究を始める」と述べた。ただ、詳しい日程は明らかにしなかった。
 先遣隊は専門家2人で、7月中旬に中国入りし、WHO北京事務所の職員らとともに、国際調査団の権限や活動計画について中国側と協議した。到着後しばらくはホテルで隔離生活を送り、テレビ会議を使って仕事をしていたという。
 テドロス氏は武漢で国際調査をする目的を「初期の感染を起こした可能性のある発生源を特定するため」と説明した。これまでの中国での研究を土台に、最初に感染したクラスター(小集団)を詳細に調べる見通しだ。
 新型コロナウイルスは動物由来とされるが、発生源やどの動物を介してヒトに感染したかは解明されていない。この問題では、米トランプ政権が武漢にある政府系のウイルス研究所から広がったと指摘したのに対し、中国が反発していた。(ウィーン=吉武祐)

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