8月3日、東京で新たに258人の感染が確認され、国内の感染者は4万人を超えた。
一日1,000人を超えるのは5日連続で、埼玉・三重・宮崎・長崎では過去最多となっている。
そんな中、近づいたお盆休みの帰省に関する政府の発言が、物議を醸している。
お盆の帰省に関して、西村経済再生相が2日に、実家に帰ると祖父母がいるケースがあり、そこで食事をすると感染させてしまう可能性があるということから、お盆の帰省に関して、「慎重に考えなければならない」というような姿勢を示した。
それに関して、ネット上では「お盆の移動を制限するなら、Go Toトラベル続けるのと矛盾しているのではないか」という指摘する声が上がった。
こうした状況を受けて3日、菅官房長官が、お盆の帰省を制限するとかしないとかそういった方向性を言ったものではなく、「高齢者に感染が広がる可能性もあるため、お盆の帰省に関する注意事項について、専門家の意見を伺う旨を申し上げた」などと、今週予定されている分科会での専門家の分析をふまえたうえで、どう対策をとるのか判断するということを強調している。
加藤綾子キャスター「政府の本音というのはどんなところにあるのか?」
風間晋フジテレビ解説委員「政府は、いまさら帰省を控えてとは言えない。そこでおそらく、分科会で専門家の皆さんからこんな注意事項が出ましたという言い方で、間接的に“慎重にお願いします”というメッセージを伝えることになるのではないか、と思っています」
航空各社とJR各社が発表したお盆休みの予約状況を見ると、前の年の同じ時期に比べて、国内線は60%マイナス。
新幹線は80%のマイナスになっている。
Go Toトラベルがあっても、お盆休みの移動は控えるという人が多いよう。
こうした中、地方の自治体からは、お盆休みや帰省に関して厳しい声が上がっている。
3つの県を見ていく。
愛媛県・中村知事は、前提として感染拡大地域からの帰省は家族と今一度相談してほしいとしたうえで、「帰省した人が多数参加する同窓会等は延期・中止を検討してほしい」と発言している。
山口県・村岡知事は、「帰省そのものについて、改めて家族・友人と相談して、慎重に検討してほしい」という話をしていた。
福井県・杉本知事は、福井県のウェブサイトで、県民の皆様へのお願いとして「東京都からの帰省は控えて」と、東京をはっきりと名指しした。
加藤綾子キャスター「それぞれの自治体でこのような対策をとるということなんですが、こうした地方自治体の声はいかがですか?」
二木芳人氏(昭和大学医学部 客員教授)「それぞれの地方や地区によって状況が違いますから、そこの区長さんが判断されればいいと思います。こういう地方に行きますと、もう1つの問題は医療提供体制です。非常に脆弱(ぜいじゃく)ですので、一気に観光客の方や帰省の方々がおいでになって、万が一、クラスターでも出たら、医療提供体制が危うくなる。おそらくこの3県は、非常に今、患者さんの発生が少ないエリアです。そういうところも知事さんが、こういうふうな発声をされることは当然だと思います。ですので、帰省も旅行も慎重にされたらいいと思うのですけれども、特に帰省の前は、お帰りになる先のご実家・友人とよく相談されて、そのうえで決定されて、いざ行くとなれば慎重に健康管理をしたうえで行っていただくと」
加藤綾子キャスター「感染対策もしっかりとして、あと、人それぞれさまざまな事情があると思うので、帰省する方が責められないような環境でないといけないなということも、あらためて思います」
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